関節リウマチ(RA)
   S9(免疫病学)の「関節リウマチ」のページ参照
 変形性関節症(OA)
変形性関節症(OA)とは?
   関節軟骨のびらんを特徴とする関節炎で、1次性のものと、外傷や疾患による2次性のものとがある。関節軟骨は軟化し、すりきれ、菲薄化し、軟骨下骨の象牙質化と辺縁部の骨棘形成を伴う。疼痛と機能障害を生じる。膝・股関節などの荷重関節を主に侵し、老年者によりよくみられる。
変形性股関節症
【分   類】@1次性…原因不明のもの。日本では少ない
A2次性…臼蓋形成不全、先天性股関節脱臼、外傷などに続発するもの
【疫   学】9割以上が女性で、そのほとんどで臼蓋形成不全が原因である
【症   状】疼痛、可動域制限、跛行、脚長差、Thomas徴候
【診   断】X線検査により、関節裂隙狭小化、骨硬化、骨嚢胞形成などがみられる。その所見から、以下のように病期分類がなされる。
病期分類X線写真上の特徴治療
 前期股関節症臼蓋形成不全があるが、その他の異常はない保存的治療
 初期股関節症関節裂隙のわずかな狭小化と荷重域の骨硬化像がみられる
 進行性股関節症 関節裂隙の明らかな狭小化と骨棘形成がみられ、荷重域の骨硬化と嚢胞形成が進行する
 末期股関節症関節裂隙の消失、骨棘形成による骨頭の変形と外上方移動がみられる人工関節置換術
【治   療】臼蓋形成不全に対する臼蓋形成術の他、疼痛が高度な例に対しては骨切り術や人工股関節置換術も行われる
変形性膝関節症
【疫   学】変形性関節症の中では最も頻度が高く、50歳代以降の女性に好発する
【症   状】罹患関節裂隙の疼痛、大腿四頭筋萎縮、関節伸展時の軋轢音、関節水腫
【診   断】X線検査では、関節裂隙狭小化、骨棘形成、軟骨下骨硬化がみられる。特に関節裂隙狭小化は立位荷重時X線で顕著となる。高度になると、骨嚢胞形成や骨破壊がみられる。荷重時X線正面像での大腿骨−脛骨長軸のなす外角(FTA;正常値は177°程度)も重要で、180°を超えるO脚や、170°以下となるX脚がみられる
【治   療】変形性膝関節症の保存的治療としては、体重の減量、大腿四頭筋訓練、足底板装具、ヒアルロン酸の関節内注入、消炎鎮痛剤の投与などが行われ、中程度の関節症までは有効となる。こういった保存的治療に抵抗する例や高度変形性膝関節症では、関節鏡視下デブリッドマン(軽症例で有効)、脛骨高位骨切り術(膝の内反を矯正するもので、中程度変形&60歳以下で適応)、人工膝関節置換(高齢&高度変形時に適応)などの手術的治療が施される
 関節脱臼
   外力が加わることで関節が正常範囲の動きを超えた状態まで動かされると、関節包や靭帯が損傷される。その際、関節の相互の位置関係が、正常に保たれているものを捻挫といい、一部関節面が接触を保っているものを亜脱臼、完全に接触を失った状態を脱臼という。
   大関節の脱臼としては、肩関節脱臼・肘関節脱臼・股関節脱臼が主なものである。
 肩関節脱臼肘関節脱臼股関節脱臼
脱臼のしかた前方脱臼後方脱臼後方脱臼
主な原因主にスポーツ外傷である。上腕外転位で長軸方向の圧迫が加わった場合に発生しやすく、手をついて倒れた場合の発生が多い上肢を伸展位で手を突いて倒れた時などに起こる先天性のものが多いが、交通事故などによって外傷性に起こる場合もある
特徴初発脱臼時の年齢が若い場合には、反復性脱臼に移行しやすい先天性は女児に多く、変形性股関節症の原因として重要
症状肩関節部の疼痛、肩関節の運動不能、肩峰突出など疼痛、運動制限、ばね様固定、内外側の側副靱帯断裂先天性では、殿部非対称、Allis' sign、開排制限など。外傷性では、疼痛、坐骨神経麻痺など
治療原則として保存的治療が行われるが、ひどい反復性肩関節脱臼の場合には、手術的治療も行われる前腕を牽引して整復後、肘関節90°でギプス固定を行う先天性では、Riemenbu¨gel法などにより整復する。外傷性では、できる限り早く徒手整復術を行う
 手の関節疾患
Mallet finger槌指変形ともいう。DIP関節の自動伸展が不能となり、屈曲変形した状態のこと。伸筋腱の断裂などによって起こる
ボタン穴変形PIP関節が屈曲位、DIP関節が過伸展位に変形した状態のことで、関節リウマチでみられる臨床症状の1つである
 スワンネック変形 DIP関節が屈曲位、PIP関節が過伸展位に変形した状態のことで、関節リウマチでみられる臨床症状の1つである
Heberden結節退行性変化によって、示−小指のDIP関節が肥大・変形した状態をいう。変形性関節症の1つであり、指曲がり症ともいわれるが、関節リウマチとは異なる
 すべり症
 大腿骨頭すべり症 成長している骨上端が大腿骨幹より分離した状態。肥満傾向のある中学生くらいの年齢の男子に多い。保存的治療では改善されないため、手術的治療が必要となる。無治療のままだと大腿骨頭壊死の原因となることもある
脊椎すべり症上位の椎体が下位の椎体に対して、前方や後方にすべった状態。発生原因によって、中年女性のL4〜L5に好発する変性すべり症や、男性のL5〜S1に好発する分離性すべり症などに分類される。症状としては、腰痛や下肢痛、間欠性跛行などがみられる。治療としては保存的治療or手術的治療が行われる

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