概念 | 副腎髄質や傍神経節などのクロム親和性細胞から生じ、多量のカテコールアミン(CA)を分泌する腫瘍。分泌されるCAはノルアドレナリン(NA)とアドレナリン(Ad)の2種類であるが、多くはNA産生型である |
頻度 | 高血圧患者10万人に対して1.4人程度と推定されている。男女差はなく、30〜50歳代に多い |
特徴 |
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分類 |
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病態 | CAの過剰な分泌により、交感神経系の刺激状態がみられる。すなわち、α1レセプター刺激による血管収縮、β1レセプター刺激による頻脈・心拍出量の増大が生じ、高血圧となる。血漿レニン活性(PRA)は一般に高値で、高血圧による臓器障害(高血圧性の網膜の変化、心肥大、心筋障害、蛋白尿などの腎機能障害など)がみられる。また、CAにより、肝臓からの糖放出の増加、末梢でのインスリン抵抗性が生じ(β2作用)、耐糖能異常や糖尿病が生じる |
症候 | 褐色細胞腫の症候として有名なのは、5H:高血圧(Hypertension)、頭痛(Headache)、多汗(Hyperhidrosis)、高血糖(Hyperglycemia)、甲状腺機能亢進症を伴わない代謝の亢進(Hypermetabolism without hyperthyroidism)。その他としては、頻脈、顔面蒼白、四肢冷感、手指振戦、やせ、腹痛、悪心・嘔吐などが認められる。また、1/3くらいの症例では起立性低血圧がみられる |
検査 |
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治療 | 腫瘍の摘出によって根治する。手術前や手術不能例に薬物治療を行うが、α1遮断薬(プラゾシン)やα+β遮断薬(ラベタロール)を用いる(β遮断薬の単独投与は禁忌)。その他には、131I-MIBG内照射や化学療法が行われることもある |
・生理的状態…運動、精神的緊張、ストレス、くしゃみ、排便、腹部圧迫(打撃)、空腹(低血糖) ・病態…手術、心筋梗塞、褐色細胞腫 ・機序…交感神経系の活性化、低血糖、分泌細胞の増加(褐色細胞腫) |
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