概念 | 意識狭窄※+精神症状(幻覚・一過性の妄想・夢体験・不安etc.) ※意識狭窄…意識の清明度の軽度の低下(JCSの1桁)が前提 |
原因 | ARASの機能障害+辺縁系の過剰興奮 |
主 な 病 態 |
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精神遅滞 | 知能の発育障害→知能指数が70未満、社会的な適応困難 |
痴呆 | いったん発達した知能が何らかの後天的な理由によって低下→社会的な適応困難 |
仮性痴呆 (偽痴呆) | 痴呆に見えるが、知能は障害されていないという病態。解離性障害に起因するGanser症候群がこの代表であるが、老年期のうつ病(気分障害)で制止が強い場合にも認められる |
健忘 | 【概念】 一定期間の情報を追想できない(特に、エピソード記憶) 【原因】 脳の器質的障害。責任病巣は、海馬・間脳・大脳連合野 【分類】 健忘の内容から、全健忘 vs. 部分健忘 時間的な側面から、前向健忘(発作後→現在へ) vs. 逆向健忘(発作前→過去へ) 【主な病態】 ・心因性健忘…解離性障害の1症状。選択健忘をきたす ・一過性全健忘(TGA)…前向健忘+逆向健忘が突然生じる病態。50歳以上の中高年に好発。 数時間〜1日続く。原因は、辺縁系・間脳の一過性虚血あるいは血流分布異常とされている |
記銘障害 | 新しいことが覚えられない(前向健忘) |
Korsakoff症候群 (健忘症候群) | 【概念】 前向健忘+逆向健忘+見当識障害+作話+自己の病態に関する無関心 【原因】 チアミン(ビタミンB1欠乏)。基礎疾患としては、アルコール性脳障害、消化器系悪性腫瘍、飢餓、妊娠悪阻など 【合併症】 同じ原因で起こるWernicke脳症の併発が多い |
既視体験 | 【概念】 今までに見たことがない物を「見たことがある」と認知する 【原因】 再認過程の異常。てんかんの精神運動発作や軽度の意識混濁時にみられる |
観念奔逸 | アイデアが次から次へとあふれるように湧き、その結果、思考過程がどんどんと脇道にそれ、最初の目標からはずれて、全体としてまとまりがなくなった状態。会話内容は、音連合やダジャレが目立つ。躁病(気分障害)や一部の薬物中毒などで生じる |
思考制止 | アイデアの浮かぶスピードが極端に遅くなった状態で、「努力しても考えが浮かばない」などと訴える。典型例としては、うつ病(気分障害) |
思考滅裂 | 意識清明ではあるが、個々のアイデアの間に論理的な結びつきがなくなり、何を言っているの分からなくなった状態。軽度の場合を連合弛緩といい、高度の場合を言葉のサラダ(無関係な単語・文章の羅列と化す)という。典型例としては、統合失調症 |
思考途絶 | 思考過程が急激に遮断されるために、思考が突然空虚になった状態。話の途中で急に黙り込み、しばらくしてから話を再開するという症状がみられる。典型例としては、統合失調症 |
保続 | いったん浮かんだアイデアが抑制されずに不必要に持続するために、思考過程が先に進めない状態。痴呆などの脳の器質的障害でみられる |
迂遠 | 話が回りくどく、冗長になった状態。痴呆などの脳の器質的障害でみられる |
強迫思考 | 自分自身ではそれが無意味であり、考える必要がないと分かっているものの、あるアイデア(←あくまで自分のもの)が反復的に出現し、「気にしまい」、「考えまい」と努力しても、努力すればするほど心に強く迫り、考えることを止められない現象。このアイデアが思考様式ではなく、主に情動面に現れる状態を恐怖症というが、臨床上見分けることは困難である。強迫思考は強迫性障害の主症状であるが、うつ病・統合失調症・人格障害・脳の器質的障害などでもみられる |
作為思考 (させられ思考) | 自分のアイデアであるにもかかわらず、他人によって考えさせられているという被影響感を体験する現象。原因は自我意識の能動性の希薄化で、統合失調症に比較的特異性が高い症状である |
支配観念 | 特定の感情に伴ってあるアイデアが出現し、心の中に存続してとどまった状態。うつ病での自殺企図などがこれにあたる |
爽快気分 | 気分が高揚し、晴れやかな状態で、通常は意欲の亢進を伴う。躁病(気分障害)でみられる他、脳の器質的障害、一部の薬物中毒、統合失調症などでもみられる |
抑うつ気分 | 気分が重く、憂鬱な状態で、通常は意欲の減退を伴う。うつ病でみられる他、脳の器質的障害、統合失調症、一部の人格障害、神経症性障害、外傷後ストレス障害などでもみられる |
多幸 | 何となく楽天的で、機嫌がよい状態で、通常は意欲の亢進は伴わない。周りから見ると、内容がなく、いかにも浅薄な印象を受ける。痴呆を呈する疾患でみられる他、一部の薬物中毒でもみられる |
児戯性爽快 | 子供のように朗らかな感情。周りから見ると、内容がなく、いかにも浅薄な印象を受ける。統合失調症の慢性期にみられる感情の平板化などがこれにあたる |
気分変調 | 気分が不安定で、急に不機嫌になったり、逆に上機嫌になったりする現象。脳の器質的障害、一部の人格障害などでみられる |
情動麻痺 | 天変地異などの突発的な大事件を体験した後に、何も感じなくなった状態 |
感情鈍麻 | 本来であれば何らかの感情を引き起こすような外界刺激に対して、喜怒哀楽を感じなくなる状態で、結果として、自閉や身だしなみの乱れ、摂食障害などが起こる。典型例は統合失調症の慢性期であるが、脳の器質的障害でもみられる |
意欲の亢進 | 興奮状態に陥るため、じっとしていられなくて、次々に行動を起こす(心迫)。心迫は、躁病(気分障害)の際にみられる行為心迫(行為の発生が了解可能)と、統合失調症における緊張病性興奮の際にみられる運動心迫(行為の発生が了解不能)に分類される |
意欲の減退 (意志の障害) | うつ病(気分障害)でみられる制止(意欲を行動に移す際の障害で、動作が緩慢になる)と、思考途絶の際に見られる途絶(意志の障害で、行動の突然の停止がみられる)とに分類される |
昏迷 | 意識清明であるにもかかわらず、意欲が極端に低下したために、外界刺激に全く反応しなくなった状態 |
離人症 | 自我意識の能動性が失われたために、自分の知覚・感情・行為などについて現実感が湧いてこない状態。周囲のものがベールで覆われたように感じられるとともに、自分が自分でないような感覚に陥る。神経症性障害・うつ病・統合失調症などの種々の疾患でみられる他、健常人でも疲労の極限状態ではみられることもある |
行為体験 (させられ体験) | 自分が考えるのではなく、他人によって考えさせられているという自我意識の能動性の喪失 |
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