喉頭の解剖
喉頭の
軟骨
【種類】
位置
機能
個数
輪状軟骨
喉頭の下部と気管入口部を囲んでいる
喉頭の土台を形成
1個
甲状軟骨
喉頭の前面(男性ではいわゆる“のどぼとけ”)
喉頭の保護
1個
披裂軟骨
声帯の後方
声門の開閉を直接担当
2個
喉頭蓋軟骨
喉頭の上部
喉頭への食物等の流入を防ぐ
1個
喉頭の
筋肉
【種類】
内喉頭筋
声帯の運動を司る
付着
作用
神経支配
備考
前筋
(輪状甲状筋)
輪状、甲状軟骨
声帯の緊張を変化
(声帯を延長)
上喉頭神経
唯一の上喉頭神経支配筋
後筋
(後輪状披裂筋)
輪状、披裂軟骨
声門を開大
反回神経
唯一の声門開大筋
側筋
(外側輪状披裂筋)
声帯を内転
(⇒声門を閉鎖)
内筋
(甲状披裂筋)
甲状、披裂軟骨
声門を閉鎖、声帯の緊
張を変化(声帯を短縮)
声帯の筋成分を構成
横筋
(披裂筋)
左右の披裂軟骨
声門を閉鎖
この筋のみ両側から神経支配
外喉頭筋
喉頭の支持と嚥下時の上下運動を担当
喉頭の
神経支配
【概念】
迷走神経┬→上喉頭神経┬→内枝…喉頭の知覚を支配
│
└→外枝…前筋を支配
└→下喉頭神経(反回神経)
※
…前筋以外の内喉頭筋を支配
※反回神経…反回する際には腹側から背側にUターンする。反回点は、左側は大動脈弓、右側は鎖骨下動脈の基部であり、左側の方が走行距離が長くなるため、臨床的にも左反回神経麻痺の方が多くみられる
喉頭の機能
嚥下運動
発声
喉頭の検査
間接喉頭鏡検査
【所見】
鏡面像が得られる(喉頭鏡の左右と被検者の左右は逆。喉頭鏡の上下は被検者の前後と一致)
発声時(「エー」と言わせる)に声帯の動きをみて、吸気時に声門下腔をみる
喉頭ストロボスコピー
【方法】
「エー」と発声させながら点滅するストロボ光線を照らし、間接喉頭鏡などで観察
【所見】
声帯の振動の位相、振幅、粘膜波動の様子などが分かる
可撓性内視鏡
【方法】
経鼻的にフレキシブルな内視鏡を喉頭腔に挿入
直達喉頭鏡検査
【概念】
金属製の管を用い、その先端を喉頭腔に押し込んで、喉頭腔を直接観察する検査
【適応】
喉頭微細手術の実施時、摘出しにくい喉頭異物、採取部位に慎重さが求められる生検etc.
気管切開術
気
管
切
開
術
【適 応】
長期間に及ぶ気管内挿管…3日以上経過すると、挿管チューブによる声帯障害が生じる可能性がある
気道内分泌物が多く、喀痰喀出困難が生じている場合(肺水腫、肺炎etc.)
上気道に何らかの狭窄があって、気管内挿管を行えない場合
緊急気管切開の適応…放置すれば窒息死する可能性が間近に迫っている場合(喉頭蓋炎、喉頭外傷、
喉頭異物
、両側性の反回神経麻痺における正中位固定、アナフィラキシーショックetc.)
【後遺症】
気道切開部位の隆起による気道狭窄(小児で特に起こりやすい)、抜去困難症(幼児で特に起こりやすい)、無気肺(←気管の乾燥が原因)
⇒このため、幼児の気管切開はなるべく回避するよう努めなければならない
【手 技】
@皮膚消毒→A皮膚切開(縦切開or横切開)→B皮下組織の剥離→C甲状腺峡部で気管軟骨の切開(上気管切開or中気管切開or下気管切開)→Dカニューレの挿入・固定→E創の閉鎖(皮膚と皮下組織を粗く縫合)
方法
利点
欠点
輪状甲状
靭帯切開
甲状腺峡部を下方に圧迫して、第2〜3気管軟骨を切開
出血が少ない。頸部をあまり動かさずに緊急気道確保が実施できる
甲状腺峡部の下方圧迫が困難、輪状軟骨損傷の危険あり
上気管切開
甲状腺峡部の両側を結紮した上で剥離し、第3気管軟骨を切開
最も確実で易操作性
甲状腺峡部の結紮・剥離という余分な手間が必要
下気管切開
甲状腺を上に持ち上げて、第3〜5気管軟骨を切開
上の方で気管切開を行った場合に、カニューレが下顎で圧迫されやすい小児に好んで用いられる
内頸静脈損傷の危険あり
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