外
陰
の
形
態
異
常 | 処女膜閉鎖症
hymenal atresia |
| 【概念】 | 処女膜が開口していない病態。尿生殖洞の発育異常が原因 |
| 【症状】 | 初経発来までは無症状。初経後は、月経のたびに周期的下腹部痛（月経モリミナ）を訴えるようになる。月経血の貯留により、腟留血腫、子宮留血腫、卵管留血腫を形成する。留血腫の巨大化により骨盤内臓器圧迫症状（排尿障害、排便障害etc.）をきたす他、子宮内膜症の原因となることもある |
| 【検査】 | 視診（⇒処女膜の閉鎖・膨隆）、エコー・MRI・CT（⇒留血腫） |
| 【治療】 | 処女膜切開 |
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処女膜強靱症
hymenal rigidity |
| 【概念】 | 処女膜が異常に肥厚して、性交障害をきたすもの |
| 【治療】 | 手術的に切開 |
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陰唇閉鎖症
adhesion of the labia |
| 【概念】 | 左右の大小陰唇の一部が癒合しているもの |
| 【原因】 | 大多数は生後の炎症による後天的なもの。まれに先天性副腎性器症候群が原因となる |
| 【治療】 | エストロゲン含有軟膏を長期間塗布or外科的に癒合分離 |
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腟
の
形
態
異
常 | 腟欠損症
absence of the vagina |
| 【概念】 | 腟腔を欠くもの。本症の大部分はRokitansky-Ku¨ster-Hauser症候群（Mu¨ller管下部の発生異常）に含まれる |
| 【症状】 | 原発性無月経、性交障害、まれに月経モリミナ
合併症…片腎の欠損、馬蹄腎etc. |
| 【治療】 | 造腟術（腸管の利用、皮膚移植、腹膜の利用）、保存的療法（プロテアーゼによる持続圧迫法） |
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腟閉鎖症
vaginal atresia |
| 【原因】 | Mu¨ller管と尿生殖洞の融合障害、炎症、火傷後etc. |
| 【症状】 | 月経モリミナ、無月経、性交障害etc. |
| 【治療】 | 手術療法 |
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腟中隔
vaginal septum |
| 【分類】 | 腟の全長に中隔がみられることもあり、一部皺襞として残存することもある。また、横中隔がみられることもある |
| 【症状】 | 性交障害、分娩障害、（腟横中隔で完全に閉鎖している場合には）月経モリミナ・無月経
合併症…子宮腟部・子宮の重複 |
| 【治療】 | 腟中隔の切除 |
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子
宮
の
形
態
異
常 | 子宮欠損症
absence of the uterus |
| 【概念】 | 子宮を欠損するもので、腟も通常は欠損する |
| 【原因】 | 両側のMu¨ller管の欠如 |
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痕跡子宮
rudimentary uterus |
| 【概念】 | 子宮が痕跡的で索状となって両側に走行。多くは腟の欠損を伴い、充実性である。卵巣・外陰部は正常 |
| 【原因】 | 両側のMu¨ller管の痕跡的発育 |
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単角子宮
（ClassⅡ）
uterus unicornis |
| 【概念】 | 一側のMu¨ller管だけが発育したもの。他側の卵管・卵巣は認められない場合が多いが、痕跡的となってふつうに発育した一側の単角子宮に付着する場合もある（遺残副角を伴う単角子宮） |
| 【治療】 | 妊娠初期に予防的頸管縫縮術 |
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重
複
子
宮 | 分離重複子宮
（ClassⅢ）
uterus didelphys |
| 【概念】 | 両側のMu¨ller管の癒合が完全に行われず、子宮が分離して並列の状態にあるもの。多くは腟の重複を伴う |
| 【症状】 | 月経障害（月経困難症、過少月経、不正出血etc.）、不妊症、流・早産、分娩障害etc. |
| 【治療】 | 妊娠初期に予防的頸管縫縮術 |
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双角子宮
（ClassⅣ）
bicornuate uterus |
| 【概念】 | 両側のMu¨ller管の癒合が一部行われたもの。その程度により、双頸双角子宮、単頸双角子宮、弓状子宮に分けられる |
| 【症状】 | 月経障害（月経困難症、過少月経、不正出血etc.）、不妊症、流・早産、分娩障害etc. |
| 【治療】 | 子宮形成術（Strassmann手術、Jones & Jones手術etc.）or妊娠初期に予防的頸管縫縮術 |
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中隔子宮
（ClassⅤ）
septate uterus |
| 【概念】 | 外見上は両側のMu¨ller管は癒合しているが、中隔を残すもの |
| 【症状】 | 月経障害（月経困難症、過少月経、不正出血etc.）、不妊症、流・早産、分娩障害etc. |
| 【治療】 | ヒステロスコピーによる子宮中隔切除術or妊娠初期に予防的頸管縫縮術 |
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小児様子宮
infantile uterus |
| 【概念】 | 小児子宮＝子宮全長が4～5cmで、頸部と体部の比が約1：1の子宮
胎児子宮＝子宮体部が指頭大で、頸部と体部の比が約2：1の子宮 |
| 【原因】 | 多くは全身性の小児性に伴う。卵巣の発育障害によるエストロゲン分泌不全が原因 |
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子宮発育不全症
uterine hypoplasia |
| 【概念】 | 形態はほぼ成熟子宮に近いが、子宮が全体として小さいもの |
| 【症状】 | 子宮口狭小、子宮の強度前屈、卵巣機能不全、月経異常、不妊、月経困難症etc. |
| 【治療】 | 栄養改善、内分泌療法 |
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