概念 | 一過性の心筋虚血による可逆性病変 | |||||||||
病態 | ・酸素供給の不足…冠動脈に生じた動脈硬化(プラーク形成)、冠動脈の攣縮 ・酸素需要の過剰…心拍数↑↑、心筋収縮力↑↑、後負荷(∝収縮期血圧)↑↑ ←臨床的には、心筋の酸素需要は、心拍数×収縮期血圧で推定される | |||||||||
分類 |
※異型狭心症は、ECGの誘導でⅡ・Ⅲ・aVFにST上昇があることから、右冠動脈病変が多い
・最近になって、悪化してきているもの ・新規発症のもの(一般に48時間以内) ・安静にしていても症状が出現するもの(安静狭心症) 安定狭心症…心筋梗塞に移行する危険性の低いもの | |||||||||
症状 | 狭心痛(胸痛、前胸部痛、胸部不快感、胸部圧迫感などと表現される)
随伴症状…太い冠動脈(特に右冠動脈の場合)が一挙に狭窄してしまう冠攣縮性狭心症では、刺激伝導系が虚血に陥るため、発作性心室頻拍(⇒動悸を訴える)や房室ブロック(⇒Adams-Stokes発作を起こすこともある)などの不整脈を引き起こすことがある・持続時間は、通常は数分以内。どんなに長くても30分以内 ・圧痛はなく、冷汗を伴い、左肩へ放散することが多い ・疼痛の範囲は漫然としており、手掌以上の広がりをもつことが特徴的 ・労作狭心症では、一定以上の労作で出現するが、安静にすると消失する ・安静狭心症(≒冠攣縮性狭心症)の発作は、ほとんどが明け方に起こる ※運動負荷中の突然の血圧下降は、左主幹部病変or重症の三枝病変を示唆する | |||||||||
検査 | ・安静狭心症⇒ACh負荷心電図orホルター心電図により、ST上昇(←異型狭心症)、陰性U波 ・冠攣縮性狭心症⇒過呼吸or ACh負荷orエルゴノビン負荷により、冠動脈が全体的に狭窄 | |||||||||
治療 | 発作時の薬物療法…ニトログリセリンの舌下錠、二硝酸イソソルビド(ISDN)の内服 非発作時の薬物療法…β受容体遮断薬(冠攣縮性狭心症では禁忌)、Ca拮抗薬(冠攣縮性狭心症では第1選択)、持続型硝酸薬、抗血小板薬(アスピリン) 経皮的冠動脈形成術(PTCA)…薬物に抵抗性の器質性狭心症が適応であるが、多枝病変や左冠動脈の主幹部病変は禁忌。急性冠閉塞や再狭窄(30~40%)などの合併症 ※一般に治療が必要となるのは75%以上の狭窄 冠動脈バイパス手術(CABG)…左冠動脈の主幹部病変、多枝病変、びまん性の閉塞病変、ステント留置が困難な細い血管の複数病変、PTCA後の再狭窄などが適応(ただし、ejection fraction≦0.3の低左室機能の症例は手術適応から除外される。また、陳旧性の完全閉塞病変も適応外) |
検査項目 | 発症後の時間 | |||||||||||||||
直後 | 2時間 | 3時間 | 4時間 | 6時間 | 12時間 | 24時間 | 2日 | 3日 | 7日 | 2週間 | 3週間 | 4週間 | 5週間 | 6週間 | ||
心 電 図 | T波 | ↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑ | ↓ | ↓ | ↓ | 冠性T波 | |||||
ST変化 | ↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑ | ↑ | ↑ | |||||||||
Q波 | 異常Q波 | |||||||||||||||
血 液 検 査 | WBC | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ||||||
ミオグロビン | ↑ | ↑ | ↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑ | ↑ | ↑ | |||||||
CK-MB | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑ | ||||||||
CK | ↑ | ↑ | ↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑ | |||||||||
トロポニンT | ↑ | ↑ | ↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ||||||
ミオシン軽鎖-Ⅰ | ↑ | ↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ||||||||
GOT | ↑ | ↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑ | ||||||||||
LDH | ↑ | ↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑↑ | ↑ | ||||||||||
CRP | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ||||||||||
ESR | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ |
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