近 位 尿 細 管 の 障 害 | 腎性糖尿 renal glucosuria |
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Hartnup病 |
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シスチン尿症 |
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家族性 低リン血症性 ビタミンD抵抗性 くる病 |
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Fanconi症候群 |
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Lowe症候群 |
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遠 位 尿 細 管 の 障 害 | |||||||||||||
Bartter症候群 |
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Gitelman症候群 |
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Liddle症候群 |
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Fanconi症候群 | Bartter症候群 | Gitelman症候群 | Liddle症候群 | ||
障害部位 | 近位尿細管 | Henle係蹄 | 遠位尿細管 | ||
病態 | 上皮細胞のミトコンドリアにおけるATP産生障害⇒近位尿細管における再吸収不全 | 上皮細胞の管腔側にあるNa+-K+-2Cl-共輸送体の異常⇒遠位尿細管中のNa+↑⇒続発性アルドステロン症 | サイアザイド感受性Na+-Cl-ポンプの異常⇒Bartter症候群に類似の病態 | 上皮細胞の管腔側にあるアミロライド感受性Naチャネルの異常⇒上皮細胞内へのNa+流入↑↑ | |
原因 | 特発性と、重金属中毒(カドミウムetc.)・Wilson病・骨髄腫・アミノ配糖体などによって起こる後天性とがある | 本症は先天的な異常によるものだが、ループ利尿薬投与時にも同様の症状がみられる(偽性Bartter症候群) | 本症は先天的な異常によるものだが、サイアザイド系利尿薬投与時にも同様の症状がみられる | AD遺伝によるチャネルの先天的異常が原因 | |
臨床症状 | シスチン結石、近位尿細管性アシドーシス(多尿となる)、くる病or骨軟化症など | 低K血症による症状(筋力低下、四肢麻痺、多尿etc.)、低身長など。1/3は最終的に末期腎不全に至る。PG産生亢進のため、血圧は正常で、浮腫も認められない | Bartter症候群に類似するが、はるかに軽症である。臨床症状としては、低Mg血症に基づくテタニーが中心となる | 高Na血症による高血圧の他、低K血症、代謝性アルカローシスに基づく症状を呈する | |
検 査 | Na | 血清↑ | |||
K | 血清↓ | 血清↓ | 血清↓ | 血清↓ | |
Cl | 血清↑ | ||||
Ca | 血清↓ | 尿中↑ | 尿中↓ | ||
Mg | 血清↓(約40%) | 血清↓(100%) | |||
P | 血清↓、尿中↑ | ||||
pH | 血清↓、尿中↑ | 血清↑ | 血清↑ | 血清↑ | |
その他 | 糖尿、汎アミノ酸尿 | 血漿レニン活性(PRA)↑、アルドステロン↑ | PRA↓、アルドステロン↓ | ||
治療 | 特異的な治療法なし。シスチン尿症、低P血症、近位尿細管性アシドーシスそれぞれに対する治療を行う | 対症療法のみ。KClの経口投与、スピロノラクトン投与、インドメサシン投与 | Bartter症候群に準じるが、低Mg血症に対するMgCl2の投与が必要となる | トリアムテレン投与 |
障害部位 | 遠位尿細管上皮に存在するα間在細胞によるH+分泌の低下 | 近位尿細管の上皮細胞におけるHCO3-の再吸収低下 | T型の病態に加えて、遠位尿細管主細胞のNa+-K+ポンプまで回らなくなった病態 | |
原因 | 続発性はSjo¨gren症候群、間質性腎炎、海綿腎、原発性副甲状腺機能亢進症、甲状腺機能亢進症、Vit. D中毒症、ルポイド肝炎、SLE、PBCなどで起こる。原発性はAD遺伝形式 | Fanconi症候群の一症状として起こることが多いため、重金属(Cd、Hg etc.)、Wilson病、骨髄腫、薬剤(変性テトラサイクリン、アミノ配糖体、サルファ剤etc.)などが原因となる | アルドステロンの分泌不全(Addison病、糖尿病性腎症・間質性腎炎などに伴う低レニン低アルドステロン症etc.)、アルドステロンの作用不全(偽性低アルドステロン症) | |
臨床症状 | 低K血症⇒筋力低下、四肢麻痺、多尿 低P血症・低Ca血症⇒骨軟化症 高Ca尿症⇒尿路結石、腎石灰化 | 症状は軽く、低K血症に伴う軽度の筋力低下・四肢麻痺・多尿がみられる程度で、無症状のこともしばしば。時に尿酸結石を呈する | 高K血症⇒神経筋症状(筋力低下、しびれ感、脱力感、致死的不整脈、悪心・嘔吐、下痢etc.) | |
検 査 | HCO3- | 血中↓、尿中↑ | 血中→〜↓ | 血中↓、尿中↑ |
K+ | 血清↓↓ | 血清↓ | 血清↑ | |
Ca2+ | 血清↓、尿中↑ | 血清→、尿中→ | 血清↓、尿中↑ | |
Cl- | 血清↑ | 血清↑ | 血清↑ | |
Pi | 血清↓ | 血清→ | 血清↓ | |
負荷 試験 | NaHCO3負荷試験⇒尿中HCO3- 排泄量≦糸球体濾過量の5% NH4Cl負荷試験⇒尿のpH≧5.5 | NaHCO3負荷試験⇒尿中HCO3- 排泄量>糸球体濾過量の15% NH4Cl負荷試験⇒尿のpH<5.5 | ||
その他 | AG→、続発性アルドステロン症、続発性副甲状腺機能亢進症、尿濃縮力低下 | AG→、軽度の続発性アルドステロン症 | AG→、アルドステロン↓or↑、腎機能異常 | |
治療 | アルカリ製剤(NaHCO3、Shohl液etc.)の投与 | アルカリ製剤(NaHCO3)の投与、必要に応じてKの補給 | アルカリ製剤の投与 |
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