頭蓋骨早期癒合症
（狭頭症） |
| 【原因】 | 頭蓋骨縫合の早期癒合 |
| 【種類】 |
| | 原因 | 頭蓋変形の特徴 |
| 舟状頭蓋 | 矢状縫合の早期癒合 | 頭の前後径が長くなる |
| 短頭頭蓋 | 冠状縫合の早期癒合 | 頭の前後径が短くなる |
| 搭状頭蓋 | 全縫合の早期癒合 | 頭は上方（大泉門方向）に搭状に伸びる |
| Crouzon病 | 冠状・人字縫合の早期癒合 | 顔面頭蓋の発育不良を伴う |
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| 【症状】 | 頭蓋変形、知能障害etc.
合併症…多指症（Carpenter病）、合指症（Apert病） |
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頭蓋破裂
（二分頭蓋） |
| 【概念】 | 頭蓋骨の欠損部から頭蓋内容が脱出し、腫瘤を形成した奇形 |
| 【疫学】 | 後頭部に好発。正中線上にある |
| 【症状】 | 頭蓋骨欠損、頭瘤は頭蓋内圧によって大きさが変化する
合併症…水頭症、髄膜炎、ChiariⅡ型奇形、口唇裂・口蓋裂、内反足 |
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脊椎破裂
（二分脊椎） |
| 【原因】 | 神経冠の閉鎖不全 |
| 【分類】 |
| | 嚢胞性二分脊椎 | 潜在性二分脊椎 |
| 脊髄髄膜瘤 | 髄膜瘤 |
| 好発部位 | 腰仙部 | 腰仙部 | 仙椎部 |
| 局所所見 | 腫瘤中央で皮膚欠損があり、脊髄・髄膜とともに脱出している | 硬膜・クモ膜が脱出しているが、皮膚に覆われている。血管腫様の母斑 | 皮膚症状がみられる。しばしば皮膚変化は脊髄と連結している（脂肪組織） |
| 症状 | 病変部以下の弛緩性麻痺・反射消失、足の変形、膀胱直腸障害、皮膚の色素沈着、腫瘤は胸腹内圧により大きさが変化etc. | 神経学的異常（－） | 成長とともに症状が明らかになり、進行性。下肢の筋萎縮、筋力低下、反射低下、感覚障害、膀胱直腸障害etc. |
| 合併症 | ChiariⅡ型奇形、水頭症、皮下脂肪腫、皮膚血管腫 | ほとんどない | ほとんどない |
| 治療 | 感染の危険があるので、早期に手術（脊髄還納後に硬膜を形成）が必要 | 緊急手術の必要はなく、外科的に硬膜を閉鎖する。予後は良好 | 無症状でも進行性なので、診断が付き次第手術を行う |
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| 【検査】 | 羊水中AFP↑↑ |
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| Chiari奇形 |
| 【概念】 | 小脳扁桃or小脳下部が大孔を通じて脊柱管内へ下降した先天奇形 |
| 【分類】 |
| | Chiari奇形Ⅰ型 | Chiari奇形Ⅱ型 |
| 脊椎管内へ陥入する組織 | 小脳扁桃 | 延髄、第4脳室、小脳虫部 |
| 発症年齢 | 成人 | 乳幼児 |
| 臨床症状 | 非特異的 | 後頭喘鳴、無呼吸発作 |
| 合併症 | 水頭症 | ＋ | ＋＋＋ |
| 脊髄髄膜瘤 | ± | ＋＋＋ |
| 脊髄空洞症 | ＋＋ | ＋ |
| 画像所見 | 延髄の圧排、小脳扁桃のみの脊椎管内陥入、小脳扁桃の下方偏位、脊髄空洞症 | 中脳蓋版のくちばし状変形、小脳・第4脳室・延髄の脊椎管内陥入、小脳テントの低位化 |
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| 【症状】 | 頭囲拡大（乳児）、下肢の弛緩性麻痺、知覚障害、膀胱直腸障害、頭蓋底陥入症では歩行障害
合併症…水頭症、脊椎破裂、頭蓋底陥入症が3大合併症 |  |
| 【検査】 | 脊髄造影（⇒上位頸椎の脊椎管内に異常陰影欠損） |
| 【治療】 | 後頭下開頭術と上部頸椎椎弓切除術による減圧、水頭症に対するシャント術
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Dandy-Walker
症候群 |
| 【概念】 | 第4脳室の出口であるMagendie孔・Luschka孔の先天性閉塞による第4脳室の嚢胞状拡大と小脳虫部の形成不全を呈した先天性奇形 |
| 【症状】 | 出生時から幼児期に発症。水頭症、後頭部突出、小脳失調、知能発育遅延etc. |
| 【検査】 | 頭部MRI⇒小脳テントの挙上、小脳虫部の形成不全、第4脳室の嚢胞状拡大 |
| 【治療】 | 第4脳室出口部の開放術＋シャント術（嚢胞-腹腔or脳室-腹腔） |
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| 小頭症 |
| 【概念】 | 先天的な脳自体の発育障害 |
| 【原因】 | 胎内感染（CMV、風疹、トキソプラズマetc.）etc. |
| 【症状】 | 小頭蓋 |
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| クモ膜嚢胞 |
| 【概念】 | 正常の髄液通路から隔離された髄液の局所的な貯留腔 |
| 【疫学】 | 好発部位…Sylvius裂、鞍上部、小脳橋角部、四丘体槽、大脳半球表面etc. |
| 【原因】 | 先天性、外傷性 |
| 【検査】 | 頭部CT⇒脳実質外に限局する髄液と等吸収域像、脳との境界明瞭 |
| 【治療】 | 小さな嚢胞では一般に手術適応がないが、小児では発達能への圧迫解除のため積極的に手術が行われる |
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| 頭蓋底陥入症 |
| 【概念】 | 第2頸椎歯状突起が大孔の中に食い込んでいる奇形 |
| 【症状】 | 脳幹の圧迫により、四肢麻痺、小脳失調、下部脳神経症状、上下肢の知覚障害、頭痛、めまいなどを呈する。これらの症状は前屈により増悪する 合併症…Chiari奇形 |
| 【治療】 | 後頭下開頭・上位頸椎椎弓切除による減圧術 |
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| Klippel-Feil症候群 |
| 【概念】 | 2つ以上の頸椎の分節障害による奇形</TD> |
| 【疫学】 | 第2～3頸椎に好発 |
| 【症状】 | 短頸、頸部運動制限、毛髪線の低位etc.
合併症…頭蓋底陥入症、脊髄空洞症etc. |
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